院長紹介

桜坂くすだこどもクリニック

桜坂くすだこどもクリニック
院長 楠田 剛(くすだ たけし)

<専門分野>小児・新生児・遺伝

経歴

2002年 山口大学医学部卒業。同年、九州大学病院入局
2003年 九州医療センター
2005年 九州大学病院
2006年 県立宮﨑病院
2008年 九州大学病院
2009年 九州大学医学部大学院
2013年 九州大学病院
2015年 山口大学病院
2017〜2026年 福岡市立こども病院
2026年4月 桜坂くすだこどもクリニック開院

所属学会

  • 日本小児科学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本周産期・新生児学会
  • 日本人類遺伝学会

資格

  • 小児科専門医
  • 周産期(新生児)専門医
  • 臨床遺伝専門医
  • 出生前コンサルト小児科医
  • 新生児蘇生法専門コースインストラクター

ドクターズインタビュー

2026年4月に「桜坂くすだこどもクリニック」として新たにスタートを切られますが、まずは開業に至った経緯を教えてください。

前任の中山英樹先生は、私にとって新生児科医の先輩であり、長年私を引っ張って頂いた尊敬する存在でした。
医院を継承するきっかけは、2020年に出席したある会議で同席した際、中山先生から「自分が引退する時に、このクリニックを継いでくれないか」と打診をいただいたことでした。それ以来、定期的にお誘いをいただいていたのですが、2025年末に中山先生のご病気が判明したことで、予定を早めての継承をお願いされる形となりました。
正直なところ、予定より早まったことや、長年続けてきた勤務医としてのキャリアとの兼ね合いで悩みましたが、「中山先生が築き上げた大切なクリニックだからこそ、私が継ぎたい」という決意を固め、2026年4月の開院を決めました。

桜坂くすだこどもクリニック

「桜坂なかやまこどもクリニック」の思いをどのように引き継いでいかれるのでしょうか?

基本方針として、中山先生がこれまで地域の方々と築いてこられた診療スタイルをそのまま大切に引き継ぎます。これまで「かかりつけ」として通われていた患者様が、先生が変わっても戸惑うことなく、これまで通り安心して受診していただける環境を守ることが私の使命だと思っています。
その思いを象徴しているのが、新しいクリニックのロゴマークです。ロゴには「楠の若葉」とともに、「桜坂なかやまこどもクリニック」のロゴにあった「桜の花びら」をそのまま取り入れています。中山先生が15年かけて育ててきた桜の花、その真ん中で親子が笑顔になれるお手伝いをしたい。そんな願いを込めて、地域の皆様に愛される桜の木のように、じっくりと育てていきたいと考えています。

桜坂くすだこどもクリニック

小児科医、特に新生児医療を志された理由は何だったのでしょうか。

実は私自身、生まれつきの病気で出生時から現在まで医療に支えられてきました。医師を志した動機も「自分と同じように病気や困難を抱える子どもたち、そしてそのご家族に寄り添いたい」という一心が全てでした。特に「赤ちゃんを診るお医者さんになりたい」という強い思いがありました。

専門分野である「新生児科」と「臨床遺伝」について詳しく教えてください。

私はこれまで20年以上にわたり、NICU(新生児集中治療室)に勤務し、数多くの分娩や重症新生児の治療に立ち会ってきました。生まれたばかりの赤ちゃんの全身状態を管理し、命を繋ぐ現場で培った経験が私の診療の核となっています。
また、遺伝専門医として、遺伝に関連する疾患を持つこどもの診断や、保護者の心理的ケアにも注力してきました。遺伝という言葉は時に重く感じられるかもしれませんが、「この子の気になるところは大丈夫なのか」「今後どのような治療が必要なのか」といった不安に対し、専門的な知見から丁寧なアドバイスを行うことができます。

クリニックでは、具体的にどのような診療に力を入れていかれますか?

お子さんの発熱や風邪の症状など、ちょっとした変化にご家族は不安になるものです。その不安をしっかりとくみ取って必要な検査と治療を行います。特に生まれてすぐの赤ちゃんには新生児の専門医としての知識と経験から向き合うことができます。
また「小さく早く生まれた赤ちゃん」には大きな病院の定期通院の間で気になるちょっとした症状、「体重が増えていない気がする」「ミルクを吐いてしまう」といった細かな不安を解消する場にしたいと思います。
またこれまで、フォローアップと言って、赤ちゃんから乳児、幼児、小学生、中学生までの成長と発達に寄り添ってまいりました。つまり赤ちゃんだけでなく、様々な年齢お子さんに適切に対応して参ります。

診療において特に活用されている検査などはありますか?

新生児医療の現場で長年培ってきた「超音波(エコー)検査」を活用します。これにより、赤ちゃんの心臓、脳、お腹などを、体に負担をかけずに詳細に観察することが可能です。
こどもの場合、大人と違って「生まれつきの疾患」が隠れていることがありますが、見落とされがちな所見もあります。私はこれまでの数千人の赤ちゃんの診察経験から、それらの異変を早期に汲み取ることができます。

発育や発達に関する悩みについては、どのようにお考えでしょうか。

発達のスピードは一人ひとり異なります。最初からゆっくりな子もいれば、成長の過程でゆっくりさが目立ってくる子もいます。大切なのは「なんとなく気になる」という保護者の方の直感です。
私たちは、定期的な診察を通じて、その子の「変化」を見守ります。もし支援が必要だと判断した場合には、近隣の病院や、福岡市の充実した療育施設とスムーズに連携を取り、最適なサポートを提案します。些細なことでも「これは性格かな?」「個性かな?」と悩まずに、まずは相談していただきたいですね。

日々の診療で、保護者の方と接する際に大切にしていることはありますか?

診察室では、お子様の状態を診るのはもちろんですが、保護者の「心の状態」を必ず確認するようにしています。特に初めて育児をされる方にとって、赤ちゃんの泣き声一つ、ミルクの飲み具合一つが不安の種になります。
「夜は眠れていますか?」「ご飯は食べられていますか?」「育児疲れはありませんか?」といった声かけを欠かしません。お母さんの心の余裕が、こどもの健康にも直結するからです。特に強調したいのは、「こんなこと言ってもいいのかな」と思うような悩みこそ、診察室で吐き出していただきたいですね。

桜坂くすだこどもクリニック

印象に残っている患者さまとのエピソードがあれば教えてください。

以前、生まれた際に他の子と見た目が異なるお子さんいらっしゃいがました。お母さんは「この子の将来はどうなるんだろう」と絶望され、ボロボロと泣かれていました。私はその時、「大丈夫ですよ。私たちがずっと一緒に寄り添っていきます。育児を楽しんでいきましょう。」とお伝えしました。
それから3年後、外来に来られた際にお母さんから「あの時、先生に言われた『大丈夫ですよ』という言葉だけを心の支えにして頑張ってこれました」と言っていただけたんです。あの一言がご家族の「心の所在」になれたのだと、私自身も胸が熱くなりました。
小児科医の魅力は、一人の患者様とその保護者と、十数年という長い年月を共に歩めることです。中学生の小児科卒業時に、生まれたばかりの頃の写真を見返しながら、ご家族と一緒にこれまでの成長を祝う。そんな瞬間が、私にとって何よりの宝物でした。

桜坂くすだこどもクリニック

こちらまで胸が熱くなるお話ですね。ありがとうございます。では今後のクリニックの展望をお聞かせください。

まずは中山先生が築かれた土台をしっかり守りつつ、近隣の産婦人科クリニックや高度の医療機関との連携をさらに強化していきます。私自身が長くこども病院に勤めていたこともあり、各専門分野の先生方との繋がりを活かして、精密な検査や治療が必要な際には迅速かつ適切な紹介ができる体制を整えます。
また、受診の利便性を高めるために、診療予約システムや駐車場(7台完備)などの環境整備も進めています。

桜坂くすだこどもクリニック

最後に、地域の保護者のみなさまへ一言お願いします。

病気の時はもちろんですが、特に何もないけれど「なんだか気になる」「育児が辛い」と感じた時こそ、クリニックの扉を叩いてください。私は新生児から中学生までの成長をずっと見守り、寄り添い続けるパートナーでありたいと思っています。
「桜坂くすだこどもクリニック」が、皆様にとって桜の木の下で一息つけるような、温かで安心できる場所になれるよう、誠心誠意努めてまいります。これからどうぞよろしくお願いいたします。

桜坂くすだこどもクリニック
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